県政ニュース79号2021年新春を発行いたしました。
新年あけましておめでとうございます。皆様には健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、昨年は新型コロナウィルスによって様々な活動が制約されました。特に政治活動の基本として進めてきた訪問活動や人に集まっていただく集会、握手などが出来ずに戸惑いを感じながら活動を進めざるを得ない一年となりました。新型コロナウィルスはいまだに感染拡大が続いています。早期の収束を願うとともに、県民の皆様に対して感染予防対策の徹底をお願いし、行政に対し感染拡大防止策や医療体制の整備、経済対策、雇用対策など必要な対策を求めていきます。
昨年7月には県南地域を中心に豪雨災害が発生しました。あらためて犠牲になられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に心かお見舞い申し上げます。私は、発災直後からほぼ毎週被災地に足を運びボランティア活動などを通じて被災者の声を聞かせていただき、県議会において被災者の生活再建や球磨川流域の治水対策などについて議論をしてきました。仮設住宅の整備や在宅避難者への対応、孤立化防止の取り組み、住宅再建への経済的支援など一定の取り組みが進められていますが、引き続き被災者に寄り添った支援が進められるよう対応していきます。
そして、球磨川治水対策については、昨年11月に知事がこれまでの方針を転換して流水型の川辺川ダム建設の方針を示しました。今回の豪雨災害での雨の振り方や川辺川上流地域での雨量、球磨川の流量、犠牲になられた方々の状況などを考えますと、川辺川にダムを設置することで災害が防止できるとは考えられません。今回の災害の状況をしっかりと検証をして、必要な対策を講じることが重要です。ダム建設については拙速に進めることなく、1000億円を超える巨額な投資になることから費用対効果、環境面への影響、ダムのリスクなど住民を交えて十分に検証していくことが必要です。
また、熊本空港アクセス鉄道建設事業も検討が進められていますが、当初事業費から大幅に事業費が増額されて概算で600億円は超える見通しです。将来の熊本県に必要な事業と言われますが、熊本駅から豊肥本線に乗って、さらに菊陽町の三里木駅で乗り換えて420円を支払って空港に向かうという空港アクセス鉄道にどれだけの県民が利用するでしょうか。1日7500人が利用するように需要予測がたてられていますが、過大ではないのでしょうか、建設が必要と言われている方々が本当にこの鉄道を利用するのか、多額の税金を使う事業ですので県民の納得性が必要です。新型コロナ感染症の状況が大変な状況にある中、利用が見通せない鉄道事業や効果に疑問符がついているダム建設事業などを急ぎ進めることなく、県民の健康と生命、生活を守る新型コロナウィルス対策に全力を傾注すべきだと考えます。
この他にも様々な課題が県政に山積していますが、本年も県民目線で活動を進めていきますので、更なるご指導とご支援をよろしくお願い申し上げます。