県政ニュース74号2019年秋

熊本県議会報告

県政ニュース74号2019年秋を発行いたしました。

熊本地震の被災者に寄り添った支援について

(1)熊本地震の被災者に寄り添った支援について

(質問)かまたさとる 仮設住宅入居期限延長の適用について、仮設退去後に民間賃貸住宅入居を希望する世帯を対象外にした。希望物件が見つからない世帯もあるので柔軟に対応すべき。
(答弁)知事  民間賃貸住宅を希望される方に対しては、住まいの再建相談員が希望に沿う物件を一緒に探している。今後とも被災者一人一人の実情や意向を踏まえ、一日も早い恒久的な住まいの再建に向け取り組む。

(2)被災者への支援・見守りの継続について

(質問)かまたさとる 東日本大震災の被災地では、発生の3年後から「孤独死」が増加している。みなし仮設を退去した世帯で病気、障がい、要介護者がいる世帯の割合は42%で入居中の世帯では50%。見守りの継続と退去後の被災者の支援が必要だ。

(答弁)知事 引き続き、市町村等と連携し見守りや相談支援などに取り組む。

(3)災害公営住宅の家賃の補助について

(質問)かまたさとる 東日本大震災では世帯の総所得から控除額を引いた政令月収が8万円以下の低所得者を対象に国が家賃の補助をした。熊本でも実施すべき。

(答弁)知事 東日本大震災と同様の家賃低減措置を国に求めたが、法整備や増税を伴う措置を待つよりも、迅速に、被災者の痛みの最小化と地方負担の最小化を図ることが重要と判断。家賃減免制度の活用や既存の公営住宅の紹介等、入居者の経済状況に応じた支援を行うよう市町村に働きかけている。

熊本空港までのアクセス鉄道の整備について

(1)事業効果と県民への理解について

(質問)かまたさとる 熊本空港と豊肥本線三里木駅を鉄軌道でつなぐアクセス鉄道の検討は急ピッチで進められてきた。380億円という多額の事業費を要する事業なので事業効果について県民の理解を得て事業着手すべき。
(答弁)知事  空港利用者の定時性や速達性、バスの積み残し解消などの直接的な効果とインバウンド等の増加や交流人口の拡大や県経済活性化への起爆剤などの県全体への波及効果がある。引き続き、県議会、県民に丁寧に説明し早期整備への理解を得て参る。

(2)運転免許センター利用者の利便性確保について

(質問)かまたさとる 県民運動公園利用者のみならず運転免許センター利用者も利用しやすい鉄道とすべき。

(答弁)知事 運動公園周辺に設置する新駅の位置等は隣接する免許センター利用者の利便性も考慮し、慎重に検討を行う。

(3)空港までの直接乗り入れについて

(質問)かまたさとる 現在の検討案では肥後大津行を減便させないために三里木駅で乗り換えることになっているが、連結車両を肥後大津駅行きと空港行きに切り離し運行することで乗り換え不要にできないか。

(答弁)知事 肥後大津方面の利便性を損なわないことを大前提に乗入可能の有無を、技術的かつ経済的な視点から研究を行っている。

水俣病問題について
(質問)かまたさとる 水俣病被害者救済特別措置法が成立して10年。特措法の救済受付が締め切られたので、期限までに申請できなかった方や対象地域外の方、約1700人が訴訟を提起している。受付再開できないか。また特措法で実施するとされている沿岸住民の健康調査も未だに行われない、国に実施を強く求めるべき。
(答弁)知事  特措法による救済は、長年にわたる様々な関係者間の議論や合意の積み上げによるもので、再開は難しい。健康調査については国に調査手法開発の加速化を要望する。
ダム問題について

(1)球磨川のダムによらない治水の検討について

(質問)かまたさとる 川辺川ダム建設中止の判断から「ダムによらない治水」の検討をはじめて10年が経過しているが、実行されない。いつまでに結論をだして対策に着手するのか。
(答弁)知事  治水対策の検討と並行して、国・流域市町村との連携、協力のもと、現時点で可能なハード対策とソフト対策を両面から推進し、地域の防災対策向上に取り組む。

(2)瀬戸石ダムについて

(質問)かまたさとる 球磨川にある電源開発株式会社が管理・運営する瀬戸石ダムは堆積土砂による洪水被害の危険性が国から指摘されている。ダムの撤去、堆積土砂の撤去を求めるべき。

(答弁)知事 電源開発株式会社に対して、様々な機会を捉えて一日も早く治水面での安全性が確保できるよう求める。

(3)立野ダムについて

(質問)かまたさとる 立野ダム建設予定地は崩れやすい火山性の地質で近くには活動層が確認されている。熊本地震では建設予定地の土砂が崩落しており危険だ。建設を中止すべき。総事業費917億円は変化ないのか。

(答弁)知事 国は、「立野ダム建設に係る技術委員会」を設置して、ダム建設は技術的に可能との結論を出した。県としても新たな検証を行う必要はないと考える。総事業費はこれまでのところ見直しに関する話はない。

日韓関係について
(質問)かまたさとる 日韓関係の悪化により韓国からの観光客が減少して県経済に深刻な影響を与えている。関係改善に向けて政府への働きかけと航空路線の運航再開に向けて取り組みを。
(答弁)知事  国家間の関係が厳しい時こそ、自治体や民間レベルの交流を継続し、相互理解を深めていくことが重要。早期の航空路線の運航再開や誘客に向けては引き続き粘り強く働きかけていく。
踏み間違い防止装置購入費用の助成について
(質問)かまたさとる 東京都や福井県では高齢ドライバーの踏み間違い防止装置購入費用を助成している。熊本県でも事故減少に向けて実施すべき。
(答弁)知事  踏み間違い防止装置は事故防止の有効な手段の一つであると認識。導入費用の助成を含む支援策の検討を加速させる。
犯罪被害者支援条例について
(質問)かまたさとる すでに18道府県で策定している犯罪被害者支援条例を本県も制定すべき。
(答弁)知事  外部有識者会議の議論をもとに条例制定を判断する。
LGBT問題について

(1)パートナーシップ制度の導入について

(質問)かまたさとる 同性カップルの婚姻関係に相当するものとして「パートナーシップ制度」を導入すべき。
(答弁)知事  パートナーシップ制度導入に伴う課題等について、住民サービスの担い手である市町村との意見交換を行う。

(2)制服の選択について

(質問)かまたさとる 男子はスラックス、女子はスカートと固定化せずに性別に関わらず自由に選択できるようにすべき。

(答弁)教育長 性別に関わらずスラックスを選択できる県立高校もある。今後も、性的マイノリティとされる児童生徒の気持ちや実情に配慮しながら、各学校や専門機関とも連携して、制服を含めたきめ細やかな対応に努める。

スクールロイヤーの導入について
(質問)かまたさとる いじめや保護者とのトラブル等、学校での問題の法的解決のために弁護士が学校側の代理人ではなく第三者的立場で助言するスクールロイヤーを導入すべき。
(答弁)教育長  導入を検討する。
地域気候変動適応センターの設置について
(質問)かまたさとる 気候変動による影響への適応策を推進する県の地域気候変動適応センターを設置すべき。
(答弁)環境生活部長  来年度中の設置を目指す。

県政ニュース71号2019年 新春

昨年12月議会で一般質問に立ちました。痛みを抱えている県民に対して県として取るべき対応について求めてまいりました。以下にその要旨を報告します。

障がい者雇用水増し問題について
(質問)かまたさとる この問題は、中央省庁は処分なし。障がい者や民間企業を裏切る行為を長年行ってきて処分なしというのは理解に苦しむ。地方自治体では、数県で知事や副知事、関係職員の処分を行う。本県も処分を行い責任の所在をはっきりさせて二度とやらないという決意を示すべき。
(答弁)知事 本県においても障がい者の雇用が、適切に算定されていないことが判明し、大変申し訳なく思っている。関係職員の処分については本県では懲戒処分の指針を定めているのでそれに沿って、適切に判断する。
水俣病公害認定50年を迎えて

(1)沿岸住民の健康調査について

(質問)かまたさとる 水俣病被害者救済は、1974年施行の公健法や1995年の政治決着、2009年の特措法など、「つぎはぎ」だらけで、いまだにすべての被害者救済につながっていない。被害がどれだけの範囲におよんでいるのかその実態を掴み、必要な救済策を講じるべき。その前提となる沿岸住民の健康調査を国はやる気があるのか、そして、具体的に国は調査手法の何を開発しているのか、その開発が進まない要因は何なのか、いつ頃の実施を予定しているのか。
(答弁)知事  国では、現在、調査手法の開発に向けて「有効な診断方法の開発」「患者の経年的変化等の把握」「水銀へのばく露の量と症状等への関係の解明」等の課題について基礎的見地を得るための研究が行われている。県としては、調査手法の開発が進むよう関係者への協力要請や調整など、今後とも可能な限りの対応を行う。

(2)認定審議業務について

(質問)かまたさとる 水俣病の認定審査は2015年から現在まで、918名の申請者を審査して認定件数はたったの4名。認定審査業務は、県による疫学調査と神経内科,眼科,耳鼻咽喉科の医学的調査が実施されて認定審査会の審査の上,知事による認定又は棄却の処分が行われる。その第一段階である疫学調査は県職員が聞き取るものだが、その対応について、申請者の立場に立たない、丁寧さに欠ける疫学調査が行われているのではないかという問題点が指摘されている。「知事の任期中に認定審査を完了する」とのマニフェストの公約を実現するために、棄却や取り下げを進めている、との指摘を受けないように、認定審査業務は丁寧に進めるべきだ。
(答弁)知事 今後も、申請者の状況に十分配慮しながら迅速かつ丁寧に認定審査を進める。

(3)水銀フリー社会の実現に向けて

(質問)かまたさとる 「国内外の水銀フリー社会の実現に向けて貢献する」ことが熊本県の率先取組みの基本原則となっているが、県が管理する庁舎や施設、道路などの蛍光灯や水銀灯はまだ、LEDに切り替えられていないし、学校や警察などの施設の水銀灯の設置状況が把握できていない。
水銀製品の使用削減や代替製品への転換促進を訴える熊本県がいつまでも水銀製品を使用すべきではない。設置の状況をどう把握して今後どうしていくのか。
(答弁)環境生活部長知事部局では平成22年度から計画的にLED照明への交換を行っている。県管理道路については、平成27年度に水銀灯などの設置状況調査を実施し、順次交換を行っている。教育委員会、警察本部については、今後更に転換を進めていくために既存の照明器具の調査を行う。
熊本地震被災者の医療費窓口負担の免除について
(質問)かまたさとる 仮設住宅やみなし仮設住宅に入居を継続している世帯は、自力での生活再建をすることができない高齢の世帯が多数で、生活が苦しいうえに、健康状態でも、もともと持病を抱え、震災と長引く避難生活によって持病が悪化している方々や、震災をきっかけに病気を発症した方々、社会生活を営む中で介護や何らかのサポートを必要とする方々。この現状をふまえ、被災された低所得者と仮設住宅入居者に対象を限定して医療費窓口負担の免除ができないか。
(答弁)知事 市町村に意向がないことから、県の財政支援を復活することは難しい。
生活困窮者自立支援事業の拡充・強化と体制整備について
(質問)かまたさとる 10月から生活困窮者自立支援法が改正され、基本理念や都道府県の役割が明確化されるとともに、自立相談支援事業や就労支援事業、家計改善支援事業の一体的実施を促進するなど、生活困窮者に対する包括的な支援体制が強化されることになった。本県においても改正に合わせて支援体制を強化すべき。
(答弁)健康福祉部長 各地域で相談支援員や福祉事務所等の関係者が参加する「支援調整会議」を活用し、生活困窮者の方を確実に相談につなげ、包括的で早期支援に努めていく。市町村への支援は、全ての市町村に相談窓口を設置してそこに配置している相談支援等の研修は県が主催して行っている。今後も生活に困窮している方々の自立に向けた支援体制の充実、強化に努める。
犯罪被害者等支援と加害者家族への対応について

(1)犯罪被害者等支援条例の制定について

(質問)かまたさとる 犯罪等の被害にあった方の多くは、犯罪そのものによる直接的被害だけでなく、それに伴い生じる、精神的なショック、再び被害にあうのではないかといった不安、捜査・公判への対応に係る精神的・時間的負担、周囲の目や誤解に基づく中傷、過剰な報道といった、いわゆる二次的被害にも苦しんでいる。被害者支援の取組みをさらに推し進めるために条例を制定すべき。
(答弁)環境生活部長 支援を一層図るため、取組指針に基づき、相談窓口の強化や県民の方々の理解促進に努める。あわせて条例制定を含め、支援施策の充実について検討する。

(2)犯罪加害者家族への対応

(質問)かまたさとる 加害者家族に対しては、取材攻勢、バッシング、学校でのいじめ、日常生活の破壊、一家離散、自ら命を断つ人も珍しくないことまで、被害者側と加害者家族は立場は反対だが、抱える困難は驚くほど類似している。しかし、加害者本人以上に厳しい苦難を強いられるその家族をサポートする制度はないし、その重要性もほとんど理解されていない。そこで、加害者家族の相談窓口を設置すべきである。
(答弁)環境生活部長 県では加害者家族の方々に対する専用の窓口を設置していないが、ご相談があれば「熊本県人権センター」で対応する
定時制・通信制教育の振興について
(質問)かまたさとる  定通併修生とは、定時制の学習と通信制の学習を並行して履修する「定通併修」を選択している生徒であり、通常、定時制課程の生徒は、卒業まで4年だが、4年生で学ぶ内容を、通信制の学校で単位を修得することにより、3年生で卒業を認められる。ただ、授業料を実質無償とする高等学校等就学支援金は一つの教育課程のみが対象なので、定時制課程の分を支援金の対象とする場合、通信制課程の単位取得については自己負担をしなければならない。この自己負担分を免除することができないか。
(答弁)教育長 定通併修は、生徒1人あたり年間平均2,800円が本人負担。引き続き、国に対して支援を要望するとともに、県独自の負担軽減の取組みも、その必要性を含め検討する。

県政ニュース68号2018年春

平成30年2月定例会で本会議代表質問を行ないました。以下にその要旨を掲載いたします。

熊本地震から2年を迎えるにあたって

(1)仮設住宅入居期限延長について

(質問)かまたさとる 仮設住宅の入居期限は無条件に延長されない。東日本大震災では、入居期限の最初の1年延長に条件をつけた自治体はなかったが、仮設の入居期限の延長についてどのような考えで延長の要件を定めたのか、被災者の個々の事情を踏まえたうえで対応ができないか。
(答弁)知事 東日本大震災では、地震と津波により広範囲にわたり街そのものが失われる壊滅的な状態となった。そのため高台移転をはじめ大規模な公共事業が必要となるなどその特殊事情を考慮し、一律に延長されるという特例的な扱いとなった。今回は8つの延長要件を定めた。延長を認められなかった方々に対しては、今後の住まいの再建先の確保状況の確認や必要とされる支援策を講じるなど丁寧な対応をとっている。

(2)復旧現場での労働災害防止と法令順守の徹底について

(質問)かまたさとる 県発注の公共工事の復旧現場での労働災害事故防止、長時間労働の問題、および賃金未払いの発生防止についての取組は。
(答弁)土木部長 安全労働については、受注者などに工事現場における安全確保の再徹底を通知する。長時間労働については、工事書類の簡素化をした。賃金未払防止は、建設関係団体へ法令遵守の徹底の通知を行うとともに、労働基準監督署や国土交通省と連携した講習会の開催、施工体制の確保や下請け代金支払いの適正化に向けた指導を行っている。

(3)地域防災力向上の取り組み

(質問)かまたさとる 熊本地震の経験のノウハウを広く県内に広め、地域防災力の底上げを図るための今後の取り組みは。
(答弁)知事公室長 自主防災組織間での顔の見える関係を構築するため、地域の枠を超えた組織のリーダー向けのワークショップや活動が活発な組織の講演会を実施する。防災士の活用については県の地域防災計画や自主防災組織の活動マニュアルに地域防災リーダーとして防災士の役割を明確に位置付けた上で、市町村の防災活動における積極的な活用を促していく。
くまモンイラスト利用の制度改正について
(質問)かまたさとる くまモンのイラスト利用は、熊本のPRや県産品使用を条件に、原則として国内企業に限り無料で利用できたが、今後は海外企業の利用を解禁し、県のPRを求めない代わりに小売価格の5~7%の利用料をとる新制度を導入することになっているが、今回の制度改正の目的と得られる効果は。
(答弁)知事 くまモンの認知度と活躍空間を世界中へ広げ、熊本へのインバウンドの増加や県産品の販路拡大など、県内経済の好循環につなげる。一方でくまモンイラストの不正利用が急増しており、効果的な不正利用防止の仕組みを整備する。
(質問)かまたさとる イラスト利用料収益の一部は県へ分配されるが、その基準を定めておくべき。
(答弁)知事 純利益が出た場合の県への分配についてはアサツーディ・ケイ社と最終調整を行っている。
(質問)かまたさとる 今回の制度改正で影響を受ける県内企業へ支援策を。
(答弁)知事熊本から輸出する商品についてはイラスト利用を無料化する。また海外利用に係る申請受付を県内で行うことで、コストやスピード面で県内企業を後押しする。
(質問)かまたさとる 海外でイラスト利用の許諾業務を行うのは、株式会社アサツーディ・ケイという東京の広告会社だが、なぜ、この会社か。
(答弁)知事 昨年、くまモンの共有空間の更なる拡大を図るため「くまラボ」を設置し、全世界の企業を対象に県との連携による取り組みの募集をした。その際に、今回の内容の提案がアサツーディ・ケイ社からあった。「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」など海外でのキャラクター管理について十分な実績と能力があることなどを高く評価し提案を採用することになった。
化血研の事業譲渡会社への県から出資について
(質問)かまたさとる 化血研は、明治ホールディングス、県内企業7社による地元連合、熊本県が出資する新会社に事業譲渡をする。譲渡される株式会社の株主は、明治グループ49%、熊本の地場企業からなる熊本県企業グループが49%、そして熊本県が2%で、地元経済界と県が議決権の過半数である51%を保有することになる。
議決権の過半数を持つことによって、知事は、雇用の確保、研究者などの人材の確保、熊本における本社機能の維持の3原則が確保されることになると説明しているが、明治側は議決権のない無議決権の株も保有するので、将来、これで議決権を得ることはないのか、または増資して過半数を持つことはあり得ないか。化血研の事業譲渡会社に県が出資する意義と雇用確保の担保について尋ねる。
(答弁)知事 県が2%を出資することで、明治グループと地元企業連合間のバランスをとり、将来の発展的運営と地元での事業継続が可能となる。雇用確保については、県と地元企業連合で議決権の過半数となる51%とする枠組み自体が、化血研の雇用、人材、本社機能を維持・確保するためのものであり、それが最も大きな担保。無議決権株式については将来的に議決権を得ることはない。増資については、会社法上、株主の3分の2以上の決議が必要となる特別事項とされており、地元が一体となっている限り乗り越えることは難しいハードルである。
LGBT施策の推進について

(1)知事の認識について

(質問)かまたさとる LGBTに対しては理解不足から差別・偏見があるので、熊本県でも偏見をなくすための啓発の取り組みを進めるべき。知事のLGBTに関する認識は。
(答弁)知事 性に関する個人の認識や考えについては、決して固定的・絶対的なものでなく多様なもの。この多様性について理解不足や偏見のため、自分のありのままを言えない方々が存在すると認識。LGBTも重要な人権課題の一つであり、関係機関・団体と連携しながら正しい知識や情報を伝えるため研修会の開催や啓発資料の活用など、人権教育・啓発を着実に進める。

(2)性別記載欄の必要性の検討と見直しについて

(質問)かまたさとる 県は様々な手続きの中で県民に性別欄の記載を求めているものがあるが、LGBTの当事者たちが不便を強いられている可能性もある。県が定める各種申請様式の性別記載欄の必要性の検討や見直しを行うべき。
(答弁)環境生活部長 性別記載のあり方は、時代の推移に応じ、適宜、検討が必要。県が性別の記載を求めている各種申請書の状況把握を行う。

(3)県教育委員会の研修の実施状況について

(質問)かまたさとる 先生たちの理解を深めるための取組状況は。
(答弁)教育長 管理職や人権教育主任を対象にした人権教育フォーラムや、地域人権教育指導研修会の中で、「性的マイノリティ」の方々の思いを聞くなど、支援のあり方等を考える研修を実施している。養護教諭等を対象とした研究大会で、専門医を講師に招いた研修も実施されている。各学校でも研修等をとおして教職員一人一人の性の多様性に対する適切な理解促進に努めている。

(4)サポートチームの設置状況について

(質問)かまたさとる 学校には児童生徒や保護者から相談があると思うが、文科省の通知では、相談に対応するための「サポートチーム」を学校内外に作るように記載してあるが、県内の学校の状況は。
(答弁)教育長 各学校においては、児童生徒や保護者からの相談に対して組織的に対応する体制の整備に取り組んでいる。特に性同一性障がいに係る相談に対しては児童生徒の心情や保護者の意向に配慮しつつ、必要に応じて医療機関等とも連携して支援を進めるようにしている。

(5)性暴力被害者に対する職員の理解促進の取り組みについて

(質問)かまたさとる 昨年7月施行の改正刑法で強制性交等罪が新設されて、女性に限っていた性暴力被害者の対象が広がり、性別に問わず適用されることになった。県内の強制性交罪事件の認知件数とそのうちの男性被害者の人数、そして、性暴力被害者に対応する関係職員へのLGBT理解促進への取組みは。

(答弁)警察本部長 県下の強制性交等事件の認知件数は、昨年7月以降13件で男性の被害はありません。性暴力被害に遭われた方の相談窓口電話を「レディース110番」から「性被害相談電話」と名称変更。性犯罪捜査に関する研修の対象を男性職員にも広げる。

旧優生保護法下での強制不妊手術について
(質問)かまたさとる 優生保護法は、遺伝性疾患や知的障害者への不妊手術を認め、本人の同意なしに手術をすることができた。熊本県には強制不妊手術の個人名記載の資料は残っているのか。強制不妊手術を進めてきたことについて知事はどのように考えているか。
(答弁)知事 個人名が記載された関係資料は確認できなかった。「熊本県衛生統計年報」によると246人が手術を受けていて、遺伝性疾患が124人、精神疾患が122人。本人の同意を得ることのない不妊手術は当時としては国全体で行われてきたことだが、現在では考えられないことであり、悲しみを禁じえない。改めて資料が存在していないか、範囲を拡大して全庁的に調査するよう指示した。
再犯防止に向けた県の取組みと再犯防止推進計画の策定について
(質問)かまたさとる 再犯防止の取り組みは就労や住宅の確保、高齢者または障害のある方への支援、薬物依存者への支援など多岐にわたる。関係する県の担当部署や国の機関である熊本保護観察所、そして更生保護に取り組んでいる民間団体などと、再犯防止対策関係機関を構成員とする連絡会議を立ち上げて、実効性がある熊本県再犯防止推進計画の策定に着手すべき。
(答弁)環境生活部長 2月に庁内関係課による計画策定に向けた連絡会議を開催、今後、熊本保護観察所など、県内の関係支援機関を含めた連絡会議を立ち上げ、再犯防止推進計画の策定を進める。
こどもの貧困対策について
(質問)かまたさとる 県は、子どもの生活実態調査を昨年6月から7月にかけて小学校5年生の子どもおよび保護者、中学校2年生の子どもおよび保護者を対象に実施した。子ども達の支援を地域で担っている活動の一つに「こども食堂」があるが、こども食堂関係者に加えて、こどもの支援やシングルマザーの支援を行っている団体も加えて、こどもや親への支援を行っている団体をつなぐ「支援のネットワーク」の構築をすべき。
(答弁)健康福祉部長 新年度の新規事業として、地域全体で子どもや家庭を支えるネットワークづくりを進める。さらに調査結果を市町村単位で詳細に分析し、子どもの居場所づくり等、地域の実情に応じた市町村の取り組みを支援する。
夜間中学の設置について
(質問)かまたさとる 夜間中学校の設置に向けてのこれまでの取り組み状況と今後の取り組みは。
(答弁)教育長 平成27年度に検討会議を立ち上げ、情報収集をしている。引き続き調査研究を進めるとともに市町村教育委員会を対象とした研修会を実施するなど、周知にしっかりと努める。

県政ニュース66号2017年夏

県政ニュース66号2017年夏を発行いたしました。

県民一人ひとりに寄り添う政治を

6月議会で通算31回目の一般質問を行いましたので、以下にその要旨を報告します。

news1

県議会一般質問(要旨)

働き方改革について

(1)熊本地震からの復旧・復興業務に対応した県の体制整備について

(質問)かまたさとる 過労死ラインの目安とされる2カ月連続で月80時間以上と月100時間以上の時間外労働を強いられた県職員は、昨年度は、一昨年度の5倍以上。長期化が見込まれる復旧・復興事業に耐えうる体制整備が必要だ。
(答弁)総務部長 本年度、地域支えあい支援室や企業復興支援室を新設するなど震災業務に対応した組織改正を行い、人員の重点配置を行った。既存業務を聖域なく大胆に見直すことを確実に実施するよう周知徹底を図ってきた。今後、職員の健康維持も含めて体制の整備に努める。

(2)教員の過重労働対策について

(質問)かまたさとる 文部科学省は学校内勤務時間が週60時間以上の教諭が小学校で33.5%、中学校で57.7%に上るという2016年度の公立校教員の勤務実態調査を公表した。県内の教員の勤務実態はどうなのか。
(答弁)教育長 市町村立の学校では、市町村教育委員会で管理方法が異なり、県全体として統一的に勤務実態を確認することは難しい。県立学校では、月の超過勤務時間数が80時間を超え、産業医の保健指導対象となった教員は、全教員の1割。
(質問)かまたさとる 教員の長時間労働の要因のひとつである、部活動の指導の負担を軽減することが必要。文部科学省は本年4月1日から外部の部活動指導員を学校職員に位置付ける省令を公布したが、県教委としてどのように取り組んでいるのか。また、運動部活動の指針を再度徹底すべき。
(答弁)教育長 指導員としての身分や任用の在り方、人材確保や財源確保等の課題の検討を進めている。運動部活動の指針については、公立中学校に対し、適切に休養日を設定するよう指導の徹底を図っていく。
(質問)かまたさとる 勤務時間の把握と更なる多忙化対策に取り組むべき。
(答弁)教育長 学校現場における働き方の問題は、最重要課題のひとつ。市町村とも緊密に連携し、管理職の意識改革や学校現場の状況把握、労働安全衛生の体制整備等の充実に努めていく。
仮設住宅入居者への支援について
(質問)かまたさとる みなし仮設入居者の住み替えについて柔軟に対応すべき。
(答弁)健康福祉部長 みなし仮設入居者が、仮設住宅の空き部屋や別のみなし仮設へ転居することは、原則として認められず、個別事情を勘案して対処するとなっているが、今後、様々な形での住み替えも予想されるので、できるだけ柔軟に対応したい。
NHK大河ドラマ「いだてん」の「金栗四三」を活かした地域振興・観光振興の取り組み
(質問)かまたさとる NHKは2019年の大河ドラマの主人公に、日本初のオリンピック選手で和水町出身の金栗氏を選んだが、金栗氏の偉業について県民へ理解促進を図るべき。
(答弁)知事 金栗氏の不撓不屈の精神や旺盛な探求心を示すエピソードも交えた新たな広報啓発用の教材を作成し、郷土が生んだスポーツ界の偉人を県民の皆様に広くご理解いただけるよう取り組む。
(質問)かまたさとる 金栗氏の生誕の地である和水町、走って通学した小学校がある南関町、後半生を過ごした玉名市などで、大河ドラマを契機に様々な地域活性化や観光振興に結び付く取り組みが進められていくが、その取組みに対して県の支援を。
(答弁)知事 金栗氏の生家を核とした観光拠点づくりや地元で開催されてきた金栗杯などのマラソン大会での交流イベントの充実、金栗氏の偉業を国内外にPRする取り組みを県を挙げて最大限支援する。
(質問)かまたさとる 金栗氏が生まれ育った熊本県は「マラソン県」という売り込みをしていくことも重要。県内で行われている大会をすべてひとまとめにしてマラソンマップを作成して、県内外の皆さんに発信すべき。
(答弁)知事 今回のドラマ化によって全国的にマラソンに対する注目が高まることが予想される。多くのランナーを県内の大会に呼び込み観光につなげるために、ランナー向けに県内のマラソン大会を網羅したマップを作成する。
自家用車ライドシェアについて
(質問)かまたさとる 「自家用ライドシェア」は無資格者が自家用車で不特定多数の人を輸送し、対価を受け取るもの。これが導入されればタクシー産業に壊滅的な打撃を与える。県内で、自家用車による旅客運送が必然となる場合は、従来どおり法令に基づき、バス、タクシー労使も参加する地域公共交通会議や自家用有償運送運営協議会等、関係者の合意を得るように市町村に促すべき。
(答弁)知事 今のところ県内では具体的な動きはないが、自家用車による有償運送を行う場合には、地元自治体と交通事業者等との協議が必要。現状と課題を整理したうえで市町村や交通事業者と連携して対応する。
県内就職者への奨学金返還等に係る給付制度について
(質問)かまたさとる 県内で就職する若者に対して大学の奨学金の返還を免除する取り組みを早急に具体化すべき。
(答弁)知事 より多くの若者が県内企業等で活躍できるよう地元産業界と連携・協力し、奨学金返還等に係る給付制度の早期創設に向けて取り組む。
「指紋」証拠偽造について
(質問)かまたさとる 県警は、昨年、熊本北警察署の鑑識係長であった警部補ら5人が、警察署で採取した指紋を現場や証拠品などから取ったように偽っていた事案が発覚し、本年3月、それぞれ停職や戒告の懲戒処分にした。今回の行為は、実績をつくるためにやられたとのことだが、実績主義は見直すべきだ。また、今回の行為によって「冤罪はなかった」と説明されているが、その根拠を示してもらいたい。
(答弁)県警本部長 犯罪現場等で採取された指紋と保管する被疑者指紋との符合件数を警察署ごとに年間の「努力目標」として設定していたものであり、成績が優秀な署について表彰の対象としていた。今回の職員らはその達成に異常に固執し、本来の指紋を採取する目的と手段である目標管理をはき違えて、今回の事案を引き起こしたものであり、実績管理に対する指導も不足していた。本来、指紋採取は重要な捜査の一環として、職員がその目的を理解した上で、正しく採取することが当然として求められるところであり、先般改めて指導を徹底して、「努力目標」の設定を廃止した。
冤罪については、当該職員が関わった不正の疑いが認められる約120件については、そのすべてが証拠として立証に用いられておらず、その他の証拠に基づいて犯罪事実や被疑者が特定されていることの確認が取れており冤罪の可能性はないと判断した。県警察では、真摯な反省の上、二度とこのような事案を発生させないよう取り組む。
高校受験時のインフルエンザ罹患者に対する試験の実施ついて
(質問)かまたさとる インフルエンザなどで体調を崩した生徒は別室で受験をさせている。高熱で苦しみながら試験に臨まなければならないので、インフルエンザが治った後、体調を整えて受験できるように後日、追試を行うべき。
(答弁)教育長 平成29年度入学者選抜では全受験者のべ13,281人中、別室受験者は119人でそのうちインフルエンザ罹患者は73人だった。入試制度の変更については受験者全体へ与える影響が大きいので、平成30年度入試については現行通り実施。それ以降の入試については慎重に検討する。

県政ニュース63号2016年夏

県政ニュース63号2016年夏を発行いたしました。

熊本地震からの復旧・復興に向けて

残暑の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、熊本地震から4カ月が経過しました。被災された皆様には心からお見舞いを申し上げます。月日が経過して徐々に日常を取り戻しつつありますが、まだたくさんの皆様が住居を失い避難所や仮設住宅で生活をされています。復旧・復興に向けて取り組むべき課題が多く息の長い取り組みになりますが、県民の皆様とともにこの難局を乗り越えていきたいと思います。
私は、発災直後に住民の安否確認と避難所運営の支援を行いながら、多くの被災現場や避難所に足を運びました。被災現場では、家を失い明日の生活に不安を抱え涙ながらに思いを訴えられる方々や店や会社が壊れて商売ができないという中小企業の皆さんの声を受け止めてきましたし、復旧に向けて力を合わせて作業をされている皆さまからは多くの勇気もいただきました。 
熊本県は8月に「熊本地震からの復旧・復興プラン」をまとめました。私はこの間いただいたご意見を踏まえて、住居をはじめとした被災者の生活再建、道路や交通機関などの社会基盤の復旧、大きな痛手をおった観光産業や農業・中小企業、学校など教育施設の再生、失われた雇用の回復、そして震災で傷んだ県民の心のケアなど、このプランをさらに補強しながら熊本地震からの復旧・復興に取り組んでいきます。
まだまだ暑い日が続きますが、皆さまどうぞご自愛ください。